「素」

先週は本題に入る前に原稿いっぱいになって、前フリが本題となってしまった。

好きなことの話になると歯止めが利かなくなる。ボクの悪いクセ(相棒の水谷豊さん風に)。

 

パソコンで映画・ドラマ見放題のチャンネルに登録したことでテレビをすっかり見なくなったが、宮崎に帰省した時はテレビばかりを見ていて、宮崎でしか放送されていない大好きな番組とCMがあって・・・という流れで脱線したのが先週。

 

四月の二週目まで続いた長い春休みも、宮崎にいる間はたくさんテレビを見た。

 

お昼ご飯の時は、「ひるおび」と「バイキング」を交互に見て(民放二局のため)、夜ご飯の時はNHKのニュース。ワチャワチャしたバラエティよりニュースのほうが落ち着いて食事できる気がする。それに、ニュースを見ている自分が愛おしい。し、なんとなくかっこいいではないか。

一年くらい前に放送されていたドラマが平日の夕方に放送されているのも魅力のひとつ。本放送を見逃しても、時を超えて宮崎で見ることができる。

番宣なんかでよく見掛ける、

※一部地域を除く

のテロップで除かれているのは大抵、宮崎だ。

当たり前だが、先に書いたお昼のワイドショーやニュースはいくら一部地域として除かれてる宮崎でもそこだけはリアルタイムだから、世の中の動きを見るにはテレビが手っ取り早い。

 

最近、ワイドショーを見ていて、気になる人を見つけた。

 

女性国会議員のUさんだ。ツイッターでの発言がちょくちょく取り沙汰され、テレビではコメンテーター席で恐い顔をしている東国原英夫さんやハイヒールのリンゴさんに容赦なく噛み付いている。

初めて見たときの印象は、うわ、こっわ、すっげえなこの人、である。独特の話し方に、耳を劈くような甲高い声。強烈なキャラクターは一度見たら忘れられない。

ボクはこの方がSNSで何を言っているとか、誰に文句言ってるとか、そんなことは特に気にならないというか、興味はないのだが、人間として非常に興味深い。

それは、あれほど強気で刃のごとく意見をおっしゃるのに、時折、素の表情を見せるからだ。大抵あの手の方は弱みを見せない。ましてや真剣に議論している場で、たとえ面白い瞬間があったとしても必死にこらえて隙を見せないはずだ。流行り言葉で言うとギャップ。憎めない。

 

ボクは人の素の部分を垣間見るのが好きだ。

 

例えば、芸能人のドキュメント番組でさりげなく映される楽屋での荷物の置き方とか、楽屋からステージに行く時の歩き方とか、本を読むときの姿勢とか、コーヒーを飲む時のカップの持ち方とか、そんなところばかりに目が行く。そして、気に入った仕草なんかを見つけると真似したくなる。きっと誰にも分からないだろうが、このカバンの持ち方は、○○の時の△△さんの真似、とか、この歩き方は××の時の△△さんぽいな、とか、普段の生活の中でやっている。意外と楽しい。一人が好きな所以もここにある。楽しいのだ。

 

あれも好きだ。大物芸能人が亡くなると、葬儀に続々と有名人・著名人がタクシーや黒塗りのワゴンに乗って駆け付ける。

この「続々と」「駆け付ける」というのがたまらない。鳥肌が立つ。

車を降りて、神妙な面持ちで葬儀場に入っていく瞬間なんか、自分も誰かの葬式でこの時の顔、真似しようなどと考えてしまう。

 

『We are the world』のレコーディングに、アメリカンミュージックアワードを終えて続々と集結するあのさまも、出てくるのがほとんど顔の分からないミュージシャンだけど感動する。

 

「続々と」とは、ボクの中で「ゾクゾクと」に通じている。

 

機会があったら注目してみていただきたい。ワイドショーで報道される、葬儀場へ向かう芸能人たちの顔を。

このツボが押さえられたら、あなたも立派なハセラーだ。