「続ける」

 一つのことを何年も続けるのは至難の技だ。

 

ジョギングを毎朝やってます、とか、就寝前の読書は欠かせません、という人は多いが、ボクには絶対真似できない。

 

 朝のジョギングには何度も取り組んだが、ことごとく3日ともたずに終わった。三日坊主って本当にあるんだ、と他人事のように感心すらしている。

無論、最初から3日だけの期間限定で走り始めているわけではない。

「早起きは三文の徳、運動不足解消は年相応になれるコツ」

をスローガンに掲げ、これからずっと続けて行くのだという信念のもと、意気揚々と出発する。

ところが朝にめっぽう弱いボクは早起きするのがしんどくなり、ほんの数日前に掲げたスローガンなんてとっくに忘却の彼方。

就寝前の読書に関しては1日限りという単発企画に終わった。言い訳がましくなるが、就寝前はもう疲れ切っている時間だから読書をすると目がシバシバしてきて読んでいられないのだ。内容もまったく頭に入らないから時間の無駄だと思ってやめた。

 

しかしながら、そんなボクにも小学生の頃から続く習慣がある。

 

食事の時、必ず野菜を最初に食べるということだ。

もう10年以上これを続けている。というか、気付いたら続いていた。

 

なぜこの食スタイルが始まったのか。

 

実は小学生の頃、キャベツが大嫌いだった。それなのに、我が家では毎日毎日、キャベツが出てくる。

子どもってのは単純な生き物で、嫌いなものはさっさと処理して、大好物は最後まで大事に大事に取っておくもの。大事に大事に取っておきすぎて、たどり着くまでに満腹になって結局メインが食べられなくなる、というのはご愛嬌。かわいいじゃあ~りませんか。ちと古いか。

 

長谷川にもこんなフツーの少年時代があったと思うと、なんだか安心しません?

前述のギャグでそれもかき消されたかも知れないが。

 

それからいつの間にかキャベツ嫌いは克服していて、今では好き嫌いはほぼゼロ。それに若干の味音痴なところがあるため、他の人が美味しくないと言ったものでも割と何も思わずに食べられるという才能まで備えている。ただし、この才能はたいへん気分屋のため、まずい時はとことん、まずいと感じる。

 

キャベツ嫌いは克服したが、その後も野菜から先に食べないときまりが悪く、どうも落ち着かなくなってすっかり習慣化してしまった。

 

野菜から先に食べると糖分の吸収を抑えるから健康に良いという話を耳にしたのは、ここ2、3年のこと。当時小学四年生くらいの長谷川少年は糖分のことなんて考えもしない、きっと聞いた事すらないフレーズだったに違いない。

 

ともあれこれが小学生の頃から続くたった一つの習慣だと思うと、なんだか感慨深くなる。

だって、小学生から現在までの10年間ほど、心も体も成長して、考え方、好きなもの、住む場所、何もかもがめまぐるしく変わっていく中で、これだけは変わっていないのだから。

 

大人に成長していく中で変わらないものがある、ということは、飽き性のボクにとっては誇らしいことだ。

 

どっぷり体に染み付いたこの食スタイルはきっと爺さんになっても変わらないだろう。死ぬまで大事にしていきたい習慣である。