「バイト2」

 

 

話は先週の続きであります。

 

ボクは音楽をステップアップさせるために音楽コースのある大学に来たので、言うまでも無く一番時間を割くべきなのは音楽。だからなるべく活動に支障の無いバイトを探した。そんな都合の良い働き口など簡単には見つからない。音楽活動に加え勿論大学にも支障の無いバイトであるから、これが難しい。

 

一般的には、昼は大学で学び、夜はバイトで働く、というのがポピュラーだろう。

しかしボクは歌を歌う。それもお客様の前で。

つまりそれには練習が必要なのだ。

 

先週お話しした通り、朝9時から夕方6時までは基本的に空きがないため、練習は6時から8時の間。そして寮の食堂は夜9時半で閉まるから、それまでに徒歩か自転車で帰らなければならない。ちなみに大学から寮まで、歩いて1時間近くかかる。帰って食事をしてお風呂云々していたらあっという間に時間はテッペン(0時)を越える。その云々の中には曲作りやらテレビやら趣味の時間も含まれるが・・・。

 

と言う感じなので夜のバイトは消えました。

 

では、深夜ならどうか。

 

あっという間にテッペンを越えた後に働く。

しかしボクは歌を歌う。それもお客様の前で。

つまりそれには徹底した体調管理が必要なのだ。

喉を万全の状態で保つには十分な睡眠は不可欠。深夜にバイトしていたらいつ寝ればいいのだ。

 

はい、深夜も消えました。

 

条件はまだある。

 

イベントやライブは大抵土日に入ってくるため、そこが休めなければ意味がない。しかも地元宮崎での出演となると移動日も確保しなければならない。

そんな融通の利く天国のような職場などあるわけがない。ああ、このままでは一文無しだ。

 

考えあぐねていた1年生の秋、ふと図書館に入るとカウンターには“学生STAFF”という名札を下げた人たちがいた。うちの大学の図書館は学生がカウンター業務やってんのか。

 

?! これだ!

 

ここなら、大学構内だし講義の合間にバイトが出来て活動にも講義にも支障が出ない。灯台下暗しだ、何でもっと早く気付かなかったんだろう。

しかし次の募集がかかるのは春。興奮から一転、これまでにないほど沈んだがそこで諦めないのが長谷川。待つことにした。待つ間の半年間は働かない。おいおい。

 

そしてついに募集がかかった。やはり人気が高く、ボクの友人も何人も面接を受けていた。これはまずい、と焦ったが、そんな友人たちを蹴落として見事、合格したのである。

初めてのバイトは楽しい。同僚の皆さんも優しくて面白い方ばかりだから、こんな幸せな職場は無いと思う。