「想いを力に」について

アルバムの中では一番古く、歴史のある歌です。高校に入ったばかりの頃、部活動で頑張っている同世代のみんなを歌で応援できないか考えた末、どうせなら学校ぜんぶを盛り上げるような歌を書こうと、僕が通っていた高校のイメージソングとして制作しました。

ですから冒頭に出てくる“この道”は学校までの長い一本道、“背中を追い越すあの日の友”は、その一本道で自転車同士が追い越しながら学校へ向かっている様子を描いています。

しかし、学校側には受け入れられず。悲しい哉、僕のような個人の活動というのは学校内では相手にしてもらえないのです。

今更どうこう言っても仕方のないことですが(当時は10代半ばという若さ故、全身から火が出るほど憤っておりましたが笑)、この直後からこの歌は幸せな運命を辿ります。

 

 

この歌を書いた2011年の夏に、同じ市内の高校の甲子園出場が決まり、ひょんなことから僕はそこの生徒でもないのに、球児の皆さんの前でエールの歌を歌う機会をいただきました。あの時はかなり緊張して、もう帰りたいとも思いましたが、甲子園球児の前で歌えるなんて、すごい経験をさせてもらったなと今ではしみじみ。そうして、この歌も無事に息を吹き返し、テレビでもしばしば披露してきました。

時は流れて2013年の暮れ、地元のテレビ番組の年末特番で再びこの歌を歌うことに。やはりエールの歌として。歌を送るお相手は、福岡ソフトバンクホークスにドラフト1位指名を受けて入団が決まった加治屋蓮選手。先日僕が出演していたイベントの会場で、加治屋選手のお父様と偶然再会しました。特番でご一緒して以来1年ぶり、笑顔が温かかったです。

あの時、宮崎にいた二人が今は福岡の地にいる、ということ。

少しでもこの歌が加治屋選手の心のどこか片隅にでも息づいてくれているといいな、、そんなことを考えたりしています。

 

思いがけず二度も野球にご縁ができ、アレンジでも野球の応援には欠かせないブラスバンドの楽器を随所に登場させました。苦くも甘い思い出ですが中学時代は吹奏楽部だった僕にとって、この歌は吹奏楽部の応援歌でもあるのです。吹奏楽部にとって、汗は心でかくもの。

そんなこんなで辿るべくして辿った道だったんだねと、まるで親バカのようですが、この歌を誇りに思います。